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建築家インタービュー

外観デザイン


学生館竣工時の外観
(1)学生館竣工時の外観
(1995年撮影)

 

新館(一般向け)が増築
(2)新館(一般向け)が
増築された現在の外観
(2002年撮影)



外観写真
グラデーションになっている
外壁タイル



外観写真
タイルデザイン

外観写真
アクセントに
ラスタータイルを使用

――
こうして高い位置から見ると、サンクリバージュの規模の大きさがわかりますね。
   
宮坂

600坪余りの敷地に、学生館(本館)と一般賃貸向けの新館という2つ建物で構成されています。左の写真は
(1)が学生館の竣工時に撮った写真(1995年)、 そして
(2)が新館を増築した際(2002年)に撮影したものです。

実は、学生館が竣工してから新館の設計を進めている間に、
建築基準法が改定され、容積率などの基準が変わりました。
その関係もあり少し複雑なフォルムが組み合わさっています。

   
――

なるほど。しかし、全体的にとても柔らかい印象を受けます。
どんな工夫があるのですか?

   
宮坂

例えば、タイルの色に注目してください。 ベージュとピンクの
中間色が、街並みによく溶け込んでいますよね?
左の写真を見るとよくおわかりいただけると思いますが、
外壁タイルでグラデーションを描いているのです。

――

ほんとだ!
下階が濃く、徐々に淡い色になっていますね。
しかも、細かいデザインが施されています。

宮坂
このグラデーションをより美しく表現するために、
コンピュータで繰り返しシミュレーションを行って、
最終的な外壁素材や色を決定したんです。
やさしい印象をあたえるとともに、
ちょっとした遊び心をデザインに取り入れています。
 
――

かなりスケールの大きな遊びですね。

宮坂

もっとスケールの大きな工夫もあるんですよ。
実は、サンクリバージュを真上から見ると建物の側面壁が曲線を描いているんです。

 
――
んんっ?曲線ですか?なぜそんなお金のかかることを?
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラスタータイルとは
パール状の光彩を発するタイルのこと。

 


外観写真
サンクリバージュ建物輪郭

 

外観写真
曲線を描いている外観

 

宮坂

もちろん土地の有効活用や経済性を十分に加味した結果、
たどり着いた結論です(笑)。
専門的にはR=135mの曲線(※)といいます。
皆さんには見学の際にぜひ注目してもらいたいのですが、
随所に曲線のデザインを多用しているのも特長のひとつです。

 
――

たしかに建物の角も柔らかく上品な印象ですね。
街中を見渡しても、ここまでのグレード感を持つマンションは
少なくなってきているような気がします。

   


 
※R=135m
Rとは曲線半径の意味。つまり建物の壁面が半径135mで描いた円弧であるということ

 

 

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